今日はどんな本を読もう?

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山内マリコ「ここは退屈迎えに来て」

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山内マリコ

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

幻冬舎文庫


今の自分から、そして田舎の閉塞感から抜け出したいというモヤモヤした気持ちを持った地方都市の女の子たち。8人の女の子は、皆どこかで「椎名くん」と接点があります。ゆるりとつながりがある連続短編集です。

椎名くんの中学生時代から20代後半までの時間を、女の子たちの目線で切り取り、彼がどんな人物なのかを見られるのも興味深かったです。努力するしないではなく、いつでも自分の居心地のよいように生きる彼のしなやかさは天性のものなのか。

一方で、女の子たちはなりたい自分になれず、モヤモヤがくすぶっている様子(ある時肩の力が抜けて駆け出す人もいる)。そんなときに心を横切るのが椎名くんの爽やかさ。居心地のよい場所を求めて、右に左に彷徨う人々の物語です。どこに向かおうかと、迷いが多いときに、私もお仲間かも!とふわっと心が軽くなる物語です😊

これまた山内さんの物語が楽しくてクセになりそうです😊

 

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

 

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